
| 和色名 | 松重 |
|---|---|
| 読み | matsugasane |
| 季節 | 冬 |
| 表の色 | 萌黄 (moegi) |
| 裏の色 | 紫 (murasaki) |
この色の由来・歴史
松重(まつがさね)は、冬の季節に用いられる襲(かさね)の色目の一つです。この配色は、表に「萌黄(もえぎ)」、裏に「紫(むらさき)」を合わせています。
「萌黄」は新芽の色を象徴し、春の訪れを感じさせる柔らかな緑色です。この色が冬の寒さの中で、生命の息吹を感じさせるかのように、心を温めます。一方、「紫」は高貴さや神秘を表し、古くから日本文化において重要な色として位置づけられています。この二つの色が組み合わさることで、冬の静寂の中に潜む希望や美しさが表現されています。
平安時代の貴族たちは、襲の色目を用いて着物を重ね着し、季節感や個々の思いを色で表現しました。松重の配色は、冷たさを感じる冬の空気の中に、春の兆しを忍ばせるような、心温まる情景を描き出します。
このように、松重は冬における自然の美しさと、平安時代の洗練された感性を融合させた色目として、今なお人々の心を惹きつけています。

