
この色の由来・歴史
襲(かさね)の色目「椿(つばき)」は、冬を象徴する美しい配色です。この色は、表に「蘇芳(すおう)」、裏に「赤(あか)」を用いることで、寒空に映える椿の花を思わせるものです。
椿は、冬に咲く花の中でも特に愛されており、その深い紅色は、雪の白に映えて鮮やかに目を引きます。平安時代の貴族たちは、椿の花を愛でながら、華やかさと静寂を兼ね備えた冬の情景を楽しんでいました。この色目は、厳しい冬の中でも生命力を感じさせる、温かみのある印象を与えます。
襲の色目は、着物のデザインにも多く取り入れられ、季節感を大切にした日本の美意識を表現しています。「椿」という名の色目は、冬の厳しさの中にある温もりと、花の優雅さを同時に感じさせ、見る者に深い感動を与えます。

