
| 和色名 | 苔生 |
|---|---|
| 読み | kokemu |
| 季節 | 春 |
| 表の色 | 苔色 (kokeiro) |
| 裏の色 | 黄 (ki) |
この色の由来・歴史
「苔生(こけおい)」は、春の訪れを感じさせる美しい色合いです。この色は、表に「苔色(こけいろ)」、裏に「黄(き)」を組み合わせた配色で、自然の中で芽吹く新緑と温かな日差しを象徴しています。
平安時代において、着物の襲(かさね)の色目は、季節感や感情を表現する重要な要素でした。「苔生」は、春の息吹を受けて生まれる生命力を感じさせる配色であり、特に若葉が芽吹く情景を思い起こさせます。苔の柔らかな緑と、裏地の明るい黄色が織りなすコントラストは、春の暖かさを一層引き立てます。
この色が好まれた背景には、春の穏やかさと再生の象徴としての苔の存在があります。苔生の装いは、平安文学においても春の情景描写にしばしば登場し、着物を通じてその美しさが伝えられました。春の訪れを感じるこの色は、まさに自然と調和した平安時代の美意識を表すものです。

