
この色の由来・歴史
「秋風」という襲(かさね)の色目は、平安時代における着物の配色として特に愛されました。この色目は、表に「青」を、裏に「灰」を用いることで、秋の深まりを感じさせるものです。「青」は澄んだ空や深い海を連想させ、清涼感を与えます。一方、「灰」は薄曇りの秋空や落ち葉の色を反映し、穏やかな叙情を醸し出します。
この配色は、秋の訪れにともなう自然の移ろいを象徴しています。また、平安文学においても、秋の風景や感情が色彩豊かに描かれ、特に「青」と「灰」の組み合わせは、風の冷たさや心の静けさを表現するのに適しています。
「秋風」は、着物のデザインにおいても、季節感を大切にした配色として、平安時代の人々の生活に根付いていました。このように、色目は単なる装飾に留まらず、自然や感情との深い結びつきを持つ重要な要素であったのです。

