
この色の由来・歴史
冬木立(ふゆこだち)は、日本の伝統的な襲(かさね)の色目の一つで、冬の季節を象徴しています。この色目は、表が「茶(ちゃ)」、裏が「青(あお)」という配色から成り立っています。
冬の厳しい寒さの中で、立ち並ぶ木々の姿を連想させるこの色合いは、平安時代の着物文化において特別な意味を持ちました。茶色は大地や木の幹を示し、その温かみは冷たい季節に心を和ませる役割を果たします。一方、青は冬空や遠くの山々を映し出し、冷たさと清らかさを感じさせます。この二つの色が組み合わさることで、冬の静寂でありながらも生命力を感じる情景が描かれます。
平安文学にも冬の情景が多く詠まれていますが、冬木立はその中でも特に自然の美しさと人の心の温かさを結びつける重要な要素として位置づけられています。伝統的な着物の配色において、この色目は冬の風景を優雅に表現する手段となっているのです。

